061<メイドさんは追いかけられる運命なのか>

                     ,ィ^i^!1 、
                     ,'{レ'´  ヽ} . ←チェリ
                     ! ノリノ ))〉
                     l| |l;´Д`リ    妄想シテイルウチニ逃ゲナキャ
                      /つ{卯}つ
                      く〈〉⌒ヽi〉 
                       ,)ノ `J

               ‐=≡  ____
               ‐=≡  |    |
               ‐=≡  | 十 |     ←ピピン
              ‐=≡   |_______|
             ‐=≡   ( ´Д`)     メイドさんハァハァ 
           ‐=≡_____/ /_
         ‐=≡  / .__   ゛ \   .∩
        ‐=≡  / /  /    /\ \//
       ‐=≡  ⊂_/  /    /  .\_/
         ‐=≡    /    /
          ‐=≡   |  _|__                      ,ィ^i^!1 、
           ‐=≡  \__ \                    ,'{レ'´  ヽ} . 
             ‐=≡ / / /                    ! ノリノ ))〉    キヅカレタヨー
``)          ‐=≡  // /                      l| |l;´Д`リ    キモイヨー
`)⌒`)       ‐=≡ / | /                       /つ{卯}つ
 ;;;⌒`)      ‐=≡ / /レ                        く〈_i〉人i〉 
   ;;⌒`)⌒`)‐=≡ (   ̄)                         し'___)

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                ↓アーヴァイン
       /    / )))).                    |
      /    /_ ⊂ノ                | ヽヽ |\
     /   / /             i 、、 | ヽヽ |\   |  \
    / / \ \  Λ_Λ  ド  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   / /    \ \( ´Д`)   .<  女の子をいじめるやつは僕が許さないぞー!
   / /     ヽ      ⌒\   \____________
   /       ノ      /> >
           /     / 6三ノ        ____
          /  / \ \ ` ̄         |    |
   ―    /  ん、  \ \          | 十 |
   ――  (__ (   >  )          |_______|
   ⌒ヽ   ' ・`し' / /..          ( ´Д`) そ
     人, ' ', ( ̄ /    .      ____/ /_       何奴!
   Y⌒ヽ)⌒ヽ、 )  |         / .__   ゛ \   ∩         
            \_つ       / /  /    /\ \//

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     ナンカ言ッタカコラ
    |           ∧          ∧
    |   ピピソ   / ヽ_       / .∧
    |______/   `、⌒ヾ⌒ヽ/  ∧
  /        /    (.....ノ(....ノ   / ヽ  言ッテマセン
 .l::::ノ(        |   ι      ι::(....ノノ    ゴメンナサイ
 |:::::⌒ -=・=-  / ̄ ̄ヽ  アーバイン::::::::::/`ヽ
 .|:::::::::::::::::  \_(___..ノ     :::::::::::::::::::(....ノノ
  ヽ:::::::::::::::::::  \/ヽ   ι ::::::::::::::::::::::::::ノ


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  <           逝ってよし!            >
   ∨∨∨∨∨∨\ /∨∨∨ ∨∨∨∨∨∨∨∨
         | 十 |    ∨            _,-''  )  。゚・   。 。
         |_______|           , -' (.__,-''   ,   , , 。゜
       , -#´Д`)_         .,-'~ ,- '    /  /  i〜i /, 。
      /   )ヽ(w i      .,-'~  ,-'~    // , /// 〜 //,
     .,/  /   ヽヽヽ   ,-/'~  ,ノ      / ////@ @// '/
     / ^)'    _ l ゝ _)-'~   ,-'~     //, ' ⌒/∨ ̄∨ ⌒ヽ   
    / /'  ヽ ピピソ^ ̄   ,-'~       / /          ヽ ゚ ・
   (iiiiリ∫ ヽ      ./    (⌒`〜〜'  /i  ノ    ノ\ ヽ
       ヽ─|〜' ノ/      ゙〜〜〜〜  | アーバイン./  `- '
        || ||l、_  /          ,,,     |     /  ゚ 。
  |.|  _|.|_,,,|   |        __-'',,-~   /    /
  .|.| ニ─、─''''|   |       =-'''     /   、 ヽ
  .|.|    |.|  .|  |              |    l  l
  |.|    |.|  .|  '、      _     _.|   /  ノ
  .|.|  ,,== ==.|   l      .|.|  ,_,,-'',,,-|  / |  /
   |.| ||_ノノ   |  |      i、`''',,-''''  |  /  .| .|
   .|.レ `-- '    |  |        ̄   | .ノ   | )
         ,- |  |     .....     | .|    ||
         `ヽ   );;;::::::::'''''      | |     | .|
           ゙ - '''''''       ,- 、| | ,,,,,;;;;;;;;と__)''
                      \__);;;;;;;''''''

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             待ってよメイドさーんハァハァ          ,ィ^i^!1 、
                      __            ,'{レ'´  ヽ}
                       |   |            ! ノリノ ))〉 ・゚。
             (  , -─-、   |   |         ⊂  l| |l⊂´ロ)
             `メ、 .,   `ヽ-、|_____|            /M{卯}つ コノヤクタタズー
              l   l     ヽ`、 ,,)            く〈_i〉人i〉'
             |   |  丿, -、_  ヽ、__          (_)-(_)
             .( //⌒/~  ヽヽ`ヽ、_づ          ''''''
             / / (m)'     ~
           /⌒/      .......:::::..
           (m)'   ,,,,,,;;;;;;;'''''''
              ''''''''
   ( ,;;);;)
    `( ;(   /⌒ヽ     ,、  ,、
プス    ))  / ∧ ヽ  /丿/丿
     ((  ./  ヽ\\. | l.  |(.
 プス  r-─<    丿 ( .( .)) __)) ←アーバイソ
  ..,,<_< (_──〜─⌒)--',,...
     '''''''''''''''''''''  ̄ ̄ ̄ ̄''''''

【ピピン 現在位置:アリアハン城→城下町へ 所持品:? 目的:チェリを追う】
【チェリ(混乱) 現在位置:アリアハン城→城下町へ 所持品:? 目的:ピピンから逃げる】
【アーヴァイン(気絶) 現在位置:アリアハン城門前 所持品:? 目的:?】





062<バッツのいたずら>

道具屋の奥でこれといった願いのない青年、バッツが安眠枕で一人眠りを決め込んでいた。。
うとうととしかけたところに耳に入る喧騒。
寝ぼけた眼に飛び込んできたのはメイドと…兵士だろうか?
あれがメイドかーと、うんうん頷きながらカウンターを乗り越え外に出る。
そして周りを見回すと城の方角に誰かが倒れているのが見え、そっちへ向かってみた。
尻を空に突き出す形で無防備に倒れている男、アーヴァイン。
もちろんバッツとは面識はない。
彼のものと思しきデイバックが隣に転がっていてそれから細身の剣が顔をのぞかせている。妖精の剣というらしい。

バッツのいたずら心に火がついた。
何せ、いい年こいてカメをつっついて遊ぶ男だ。
抑止力がないと暴走することもあっただろう。そして今、その抑止力はない。
まずはその鞘がついたままの妖精の剣でつんつんと突っついて本当に気絶しているか確かめる。
──うん、反応はない。
意志を決めて。剣は抜かず、鞘に収めたままで構える。
鞘も剣と同じく細い。
狙いを過たないように集中する。
そして、


「かんちょー」
プス。
アーヴァインの尻の穴にぷっすり。
ズボンに穴が開いただろうか?
思ったより力んでしまった。

………

何か、やってて寒くなってきた。
急ぎ周囲を見回す。誰もいないだろうか。
アーヴァインを放置してバッツは逃げ出した。
妖精の剣が悲しそうに風に、揺れた。

【バッツ 現在位置:アリアハン城門前 所持品:安眠枕 行動方針:レナ、ファリスに合流 願い:無し】
【アーヴァイン(気絶) 現在位置:アリアハン城門前 所持品:妖精の剣(ケツの穴に刺さっている) 行動方針:気絶 願い:?】





063<10%>

「あ、あなたは正気じゃない。早く自分をとりもどしてほしい!」
ギルバートが叫ぶがソロはまったく聞いてなかった。
ギルバートよりなによりもう一人の男の発する気が凄まじい。

ソロは椅子を蹴っ飛ばし、オルランドゥに奇襲攻撃をかけた。
飛んだ椅子でオルランドゥの視界は塞がった。
「ギガデイン!」
引きしぼった稲妻が空気を引き裂く!
しかし、剣聖シドは銅の剣で椅子とギガデインを叩き割った。
「まだ甘い……」
周囲に電撃が弾き乱れ、机や本棚は焼却された。
さすがは剣聖シドといったところか。

「今度は此方からいくぞ」
剣聖シドが剣を上段に構える。ソロはじりじりと後退し、ギルバートは半分気絶しかけている。
「ぬんっ」
シドが剣を振り下ろす。
爆音とともに圧迫された空気が前方に跳ね飛んだ。地面が引き裂かれ、マグマが噴出し、疾る亀裂の勢いに
ソロは呑まれそうになる。そして、なぜか知らないが大爆発が起こった。
図書館は音をたてて崩壊した。あとには剣聖シドだけが残された。

「すまぬ、これでもまだ全力の10%しか出していないのだ」
ソロとギルバートは瓦礫のなかで気絶した。

【ソロ(気絶) 現在位置:崩壊した図書館跡 所持品:アルテマウェポン 行動方針:気絶 願い:ピサロの完全抹殺 】
【ギルバート(気絶) 現在位置:崩壊した図書館跡 所持品:チキンナイフ 行動方針:気絶 願い:アンナにもう一度会う】

【シド(FFT) 現在位置:崩壊した図書館跡 所持品:銅の剣 行動方針:目的を探す 願い:特になし】





064<単純な性格は>

「…」
腹の辺りがジンジンする。
痛い。出血もひどい。
これでは動けない。
ここまでか。と観念する。
…はずだが、回りの風景は自分の意思とは裏腹にゆっくりと動いている。
視界がぼやけてよくわからない。
「くっ。」
「お、目覚めたのか?」
ピサロの疑問が氷解した。

もょもとはピサロを担いで町外れまでやってきた。
自分に呪文の才がないことをこのときは呪った。
だがいまさら呪っても遅い。
ならば応急処置を施し、回復呪文の使い手を探すのみ…
なぜ、彼はピサロを助けようとしたのか。
レースに勝つためなら動けなくなった人は見捨てるが上策だが。彼はしなかった。
彼は世辞にも賢くない。単純だ。
極、単純だ。



─何故、助けた?
「何故って、あのまま放って逃げろって言うのか?」
─それがお前のためではないか?
「困ってたり、苦しんでいたりするものを助けないで何が自分のためだ?」
─馬鹿か、貴様は。
「馬鹿だよ。確かに馬鹿だ。呪文もまったく使えない馬鹿だ。だが、体が勝手に動いたんだ、いまさら放り出すなんてできるか。」
─底抜けの馬鹿だな。
「ははっ、最高の褒め言葉だ。…なぜなら、友達だろ?俺たち?」
─まだ、出会ったばっかりに何を言う?
「おいおい。さっきまでああやってああでもないこうでもないと話しただろ、少なくともあれは本音の言葉だっただろ?」
ピサロの頭によぎる先程の光景。
─好きにしろ。
「ああ、好きにさせてもらうぜ。…ところで、誰か知り合いいないか?回復呪文の使い手…今はあんたの治療が優先だ。
 俺はもょもと。あんたは?」
──ピサロだ。俺の知り合いが一人だけここに出場されている。守らないといけない。
「そうか。OK。そいつも守る方向でいいんだな。」
─ああ。俺を見かけたら恐らくやってくるだろうから名前はあえて言わん。
「よし、任せとけ。…まだ、寝てろ。かなり出血している。」
─すまん。
もょもとは単純な正確だ。
だが、そのあまりに単純な性格は謀略と裏切り、そして死の世界を生きていたピサロが感じたことはなかった。
利用してやろうという気も起こらなかった。
ピサロは再び目を閉じた。

【もょもと 現在位置:アリアハン城下町→町の外へ 所持品:鋼の○金術師 7巻まで コンドーム50個
 行動方針:ピサロの治療、ロザリー(名前は知らない)の捜索 願い:?】
【ピサロ(重傷) 現在位置:同上 所持品:なし 行動方針:睡眠中 願い:?】





065<商人なら>

研究は行き詰まり──
降って沸いたように魔物にさらわれて──
不本意ながら魔物に手を貸すことになり──
そして、開放される。
魔王は倒されて平和になる。

それで研究は進むかというとそうでもないわけで。
農夫兼研究家のトンヌラが空を見上げた。
村に戻って研究を続けてもサンプルとなる種も少なく、はっきり言って研究設備も足りない。
はっきり言って魔物にさらわれていたときの方がいい環境で研究させてくれていた。
「いや、エニクス殿には研究資金やサンプルをたくさん提供してくれているんだべ。文句は言っちゃあいけないだべ。」
とはいえ、研究は行き詰っている。
この特殊な種の生産に成功したならば命の恩人でもあるし、一国の王子であるエニクスにどれだけ恩返しとなるだろうか。
それだけではない。世界に革命を起こす。間違いない。
そんな彼を祝福するかのように彼は見たことのない種を見つけた。
「ラックの種」である。
これはどのような種だろうか。長い間研究を重ねてきた彼でさえわからない。(DQ6にはラックの種はない)

…トンヌラには知る由もないがアリアハン北東部の森林にはでは「さそりばち」というモンスターが出没した。
このモンスターにはこの種を集める傾向にある。
もちろんここだけではなくナジミの塔、いざないの洞窟にも出没する…

じっと見つめてもわかるはずはない。
トンヌラは動き始めた。
商人ならわかるはずだ。

【トンヌラ 所持品:ダイアのティアラ 現在位置:アリアハン東北の森
 行動方針:商人を探す 願い:ステータスアップの種の生産技術、量産技術の確立】





066<竜騎士フライヤの休息>

馬鹿をやったバッツは城内に侵入してとりあえずまた横になることにした。
「どうせ誰もいないだろ、さっきのも見られなくてよかったよかった」
門を蹴破ろうとしたそのとき、突然天から降ってきた何かがバッツの頭に取り付いた。
「いてっ」
猛禽を思わせる鋭い足爪がバッツの頭をがっしりと捉える。
バッツの上で直立したそれは、ロンギヌスを携えたネズミ族の竜騎士フライヤだった。
「お、おい、なにしてんだこら」
「すまぬ、丁度いい茂みがあったと思ってな。着地してみたら人の頭だった。しかしなんだかとても居心地が
 良い、しばらくここに居させてくれ」

十分後。
「大分足の疲れがとれた気がするの。ではさらばじゃ」
フライヤは足の先におもいっきり力を込めた。
「いで、いでででで!」
フライヤはバッツの頭を蹴り飛び去った。
「いてえなちくしょう、二度と来るなよ!」

【バッツ 現在位置:アリアハン城内へ 所持品:安眠枕 目的:レナ、ファリスに合流 願い:無し】
【フライヤ 現在位置:遠くへジャンプ中 所持品:ロンギヌス(七曜第三段階) 行動方針:アイテム探し 願い:?】





067<油断>

もし、自分の願いがかなったらどうなるのだろう。セシルはふとそんなことを考えてみる。
確かに人々が蘇れば喜ぶ人は沢山いるだろう。
しかし、本当に自分の罪は消えるのか。ただの偽善、自己満足ではないのか。
それ以前に自分はこの苦しみから解放されるのだろうか。答えは…

「こんにちは」
目の前のバーテン風の男に挨拶をされ、思考がとぎれる。
セシルも笑顔を作って挨拶を返す。

ちょっと上を向く。
(ダメだ、こんなことを考えていては。僕は優勝して、殺してしまった人達を蘇らせる。
それでいいじゃないか。今は優勝を目指すのみ、だ)
思考を中断し、キーアイテムを探そうとしたとき、セシルは初めて後ろから近づいてくる妙な気配に気付く。
振り向き、間合いをとるようにバックステップしようとする。
しかし、気配の主はすでにセシルの真ん前まで突っ込んで来ていた。
そして慣れた手つきで、腰に提げていた大剣を鞘ごと引き抜き
「ねんがんのアイ…」
何か叫んでそのまま消えた。

油断していた。殺しが禁止でも、これはサバイバル。油断が失格につながることは少なくないだろう。
現に、一瞬で貴重な支給品を失った。
「今度から気を付けないと… 武器を無くしてしまったし、まずは武器屋からまわってみようかな」

【セシル 現在位置:アリアハン城下街 所持品:無し
 行動方針:街でキーアイテムと武器を探す 願い:暗黒騎士の時に殺めてしまった人達を生き返らせる】





068<ねんがんのアイスソード>

現ご主人様チェック
1,貫禄…十分
2,顔…良
3,知…秀
4,体…良
5,部下遣い…多分大丈夫
6,働きがい…ありそう
総合評価…A++  新しいご主人様として、申し分無し

こんなことを考えながらミリアはターゲットのセシルに近づいていく。
警戒している様子は感じられない。まあ警戒されていても強引に盗めるだろうが。
ターゲットが少し空を見上げる。何か考えているようだ。大きな隙ができた。
ミリアはその体型からは信じられないほどのスピードでターゲットに向かっていく。
相手も気付いたようだが、もう遅い。一気に回り込み、腰に提げていた大剣を鞘ごと引き抜いた。
そのとたん、何か呪いの力のようなものがミリアを襲う!
何故か分からないが声を張り上げたくて仕方がない。出る!我慢できない!

「ねんがんのアイ  スソードをてにいれたぞ!」

言っている途中にワープしてしまった。多分最後まで聞かれてはいないだろう。
物を盗んだらワープ。これは自分たち使い魔のプログラムのようなもの。
主従関係を契約していれば、その者が近くにいればそこにワープできるように作られている。
多分今のは誰にも聞かれなかっただろう。一安心。



「ご主人様。仰せの通り、銀髪の男の武器を盗んで参りました。どう…ぞ…?」
何故か武器屋にワープしてしまった。そして運悪く目の前にいた人物。
「あら、アンタ、このマリベル様に向かってご主人様だなんて。それにいい剣持ってるじゃない。
 あたしにくれるのよね?装備できないけど、せっかくだからもらってあげるわ。
 それじゃあアンタは、世界で一番名誉なあたしの下僕の弟3号に任命してあげる。
 幸せに思いなさい。ほほほ!」

現ご主人様チェック
1,貫禄…ダメ
2,顔…頭巾
3,知…?
4,体…弱
5,部下遣い…荒、首切りの可能性アリ
6,働きがい…過労になる危険性アリ
総合評価…C  知力未知数、危険

アイスソードは奪われてしまった。
さすがに手ぶらで帰るわけにはいかない、下に落ちていた鞘にはまった銅の剣を拾う。
目の前の人物から逃げるには…問題無さそうだ。
だって…

「ちょっ、アンタ、これ何よ、何なのよこの感じは!」
目の前の人物は急いで袋にアイスソードを入れたようだ。
あの衝動はおさまったらしい。精神の強さにでも比例するのだろうか?
「このマリベル様に呪いの武器を渡すなんて!覚えてなさい!」
呪いの武器は装備しないと呪われないのだけど…
とにかくその隙にワープ、今度は間違うことはない。戻ったらどういいわけをしようか…

【ミリア 現在位置:ルイーダの酒場内部に出現 所持品:銅の剣 行動方針:ダイスダーグに尽くす 願い:?】
【マリベル 現在位置:アリアハン武器屋 所持品:アイスソード、? 行動方針:? 願い:?】





069<のんきで唐突な少年>

すけさんは困っていた。

―――僕は<あるくんです(ドラクエ万歩計方ゲーム機)>の歩数を稼ぐためちょこちょこ歩きでアリアハンへ向かっていた。
途中、近くで誰かの叫び声を耳にしたような気もするけど<あるくんです>の説明書が気になるから素通りした。
それがいけなかったのかもしれない。
説明書に没頭しながら歩いていたら、いきなりの爆発音と衝撃。
よくわからないけど、どうやら僕は何かの争いに巻き込まれてしまったらしい。
(実は争いではなく、賢者セージのイオナズンだった訳だが。)
手にしていた説明書はどこかに吹っ飛んでしまったし、自分は動けないし。どうしよう。
多分致命傷ではないと思うんだけど、このままだと出血多量で死ぬかもしれなかった。
「うう…もょもと、アイリン…」
仲間の名前を呼んでみても、大声が出せる訳もなく。
もょもともアイリンも来なかった。


伏せで倒れている金髪の少年。
その少年の血に濡れたマントを見て、アレフは呆然とした。
ああ、争いを止めに来たのに間に合わなかったのか!僕はこれでも勇者か!?
こんなことじゃ世界平和なんて…くそっ!
僕のバカアホドジマヌケ!お前なんか竜王に食われちまえ!
――っと、そんなこと言ってる場合ではない!
本当にバカか僕は!

少年(といっても自分と同い年くらいだ)に駆け寄り、上半身を抱き起こす。
「おい!君!しっかりしたまえ!」
「ん…?誰?君」
「よかった、意識があるのか!ちょっと待ってくれ、…ベホイミ!」

アレフ得意の回復呪文。
見る見るうちにすけさんのキズは塞がっていった。

「あ、ありがとう。助かったよ。死んじゃうかと思った」
座ったままぺこりと頭を下げるすけさん。
「いや、それより何が…」
「ん、ごめん。ちょっと待って…なんか眠くなっちゃった」
「…は!?ちょ、ちょっと、君!」
「ごめん、3分したら起こしてね。…ぐ〜」
「お、おい!」

あまりにものんきで唐突な少年に呆れるアレフであった。

【アレフ 現在位置:レーベ南南東付近  所持品:? 行動方針:すけさんを起こす  願い:ラブアンドピース!皆が幸せに】
【すけさん 現在位置:レーベ南南東付近 所持品:あるくんです(ドラクエ万歩計方ゲーム機 壊れかけ)
 行動方針:眠いのでとりあえず3分仮眠 願い:なし(レースに参加する気がない)】





070<そろそろ>

「ただいま戻りました」
ルイーダの酒場のカウンターにミリアの姿が現れる。
「ずっと見ていたが、戻るのに妙に時間がかかったな。どこかに行っていたのかね?
 …まあいい、で、盗んできたものはそれか」
ダイスダーグは机にワインを置いて、ミリアの持ってきた銅の剣をしげしげと見つめる。
「あの男が持っていた剣とは少し違うようだが、どういうことだ?」
ダイスダーグはミリアに疑いの眼を向ける。この人には嘘はすぐにばれてしまうだろう。
「も、申し訳ありません。ちょっとした手違いがございまして、奪われてしまいました。
 し、しかし、あの剣は怨念が宿っているようで、持つのは危険でございますので…」
「言い訳はよい、次に同じことをしなければ構わん。少なくともお前の能力は分かったのでな。
 さて、我々もそろそろ動くことにしよう。あの銀髪の男に姿は見られたか?」
「いえ、はっきりとは見られてはいないかと…
 ただ、武器屋にて頭巾をかぶった女性に恨みを買ってしまいました」
「…そうか、ならばあまり長居はすべきではないな。道具屋が隣にある。必要な物を取ったらこの街を出る。
 先ほどから外が何やら騒がしいな…急ぐぞ」

【ミリア 現在位置:ルイーダの酒場 所持品:無し 行動方針:ダイスダーグに従う 願い:?】
【ダイスダーグ 現在位置:アリアハン、ルイーダの酒場 所持品:引き寄せの矢20本、?、銅の剣
 行動方針:道具屋でアイテム調達後、アリアハン外へ 願い:世界の支配】





071<これが自分>

開かない、ドアが開かない。
必死で叩いていた手はボロボロ。爪が剥れかけて、血が流れている。
でも、そんなことに構っていられない。出せ、出せ、出せ!

数分後にあっさりとドアは開いた。
見るも無残な姿になった故郷には、誰一人の死体すらなかった。

『勇者をしとめました、ピサロ様!』
ピサロ。全ての元凶…ピサロ。許さない…憎い。
何故殺さなくてはいけなかった?勇者は俺だ。村の皆じゃない。シンシアじゃない。
ピサロ・・・憎い。憎くてたまらない。殺す!殺してやる!


「ああああああああああ!」
勇者ソロは絶叫と共に悪夢から目覚めた。


「はぁっはぁっはぁっ…は、あ」
ソロは冷や汗を拭いながら辺りを見渡した。瓦礫で埋まっている。
その光景を見て状況を理解した。自分は、あの男に敗れた。圧倒的な力で。
「痛…ッ」
瓦礫が直撃したのだろう、身体の節々が痛んだ。
それから、青い服の少年に蹴りを入れられた腰の辺りが酷く痛む。かなりの力だったようだ。

ふと後ろを振り返ると、金髪の青年――ギルバートが瓦礫に埋もれて伏せに倒れていた。
「……」
――邪魔をしやがって…。
殺そうかとも思ったが、殺しはこのゲームでは違反なのだ。
他の人間を殺したら恐らくはその瞬間にゲームに参加できなくなるだろう。
最初に殺すのは・・・ピサロでなくてはならない。

『あ、あなたは正気じゃない。早く自分をとりもどしてほしい!』
先程、叫んでいたと思う。
「…違う、これが自分だ」
そう、ピサロを殺さなくてはならない。どんな手段を使ってでも。
ピサロは、恐らく青い服の奴と一緒だ。追わなくては。そして殺す。…2人とも、殺してやる。
ソロは立ち上がった。

【ソロ 現在位置:アリアハン図書館跡 所持品:アルテマウェポン
 行動方針:ピサロともょもとを追い、見つけ次第殺す 願い:ピサロの完全抹殺 】





072<ただっ広い砂漠の真ん中で>

「ではそろそろお祈りの時間だな」
ここは砂漠の真ん中。辺りには黄色い砂が見えるだけ、どきどきするほど人気がなくてわくわくするほど
だだっ広い。
レックスとタバサはいつの間にか砂漠まで走って来ていた。
そしてふたりの目の前には正真正銘のセフィロスが手にチェーンソーを握って立っている。
「子どもと言えども容赦するつもりはない、覚悟しろ」
セフィロスはチェーンソーを起動させた。
「なに、ホンの手足をバラバラにするくらいだから」
セフィロスは独りの時とはうって変わってにこやかに笑っていた。仮面の下で。
レックスとタバサはいかにもな感じのホッケーマスクを見て背筋が寒くなった。

「ギガデイン!」
「イオナズン!」
セフィロスは十メートルふきとばされた。
「くっ、油断した、子どもといえどもこの大会に呼ばれるほどの奴、強くておかしくはない」
セフィロスは血を吐きながら立ち上がった。
「だがどうする……強いのはわかったが攻略法が思いつかん」
その間、レックスとタバサは色々議論していた。
「ねえ、いま見たらこれ入ってたんだけど、この人に使ってみようよ」
「いいけど、僕の剣の切れ味も試してみたい」
色々議論した結果、タバサのアイテムをまず試すことになった。
タバサは恐る恐るセフィロス近づいていって、手をさしのべた。
「おじさん、これあげる」

【セフィロス 現在位置:アリアハン砂漠 所持品:チェーンソー(残り50回)、ホッケーマスク
 行動方針:とりあえずライバルを減らす 願い:星と一つになり神のごとき存在になる】
【レックス 現在位置:レーベの村 所持品:マサムネ(SaGa2仕様)
 行動方針:セフィロスが邪魔 願い:興味ない。レースに優勝する】
【タバサ 現在位置:レーベの村 所持品:悪運ダイヤ
 行動方針:セフィロスが邪魔 願い:レックスと結婚する】





073<勇者ロトの名を襲名した俺に!>

――――――入れない。
アルスは森の近くで立ち往生していた。

とりあえず森の近くまでアルスは来た。
来たのだが、どうにも樹が入り組んで入ることが出来なかった。
ネコ○スでもあれば"樹が避けてる〜!"って事になるのだが、ジ○リに思いを馳せていても仕方が無い。

「仕方が無い。ここはいっちょ、この袋さんの助けを借りるか〜っと」

そう決心するや否や、どこぞの賢者のように一気に袋に手を突っ込んだ。
ごそごそと漁ると、剣の柄のようなものを握った。


しめた!!剣があれば勝ち戦などいくらでもできる!!!

   勇者ロトの名を襲名した俺に剣を与えてしまったのは大失敗だよ神―――!!!


そう心の中で叫び、一気に袋から取り出した!
そして出てきたものは…………ッ!!

"麺棒"

「……餃子作るわけじゃないんだからよ………」

アルスは思いっきり突っ伏した。

【アルス 現在位置:森へと繋がる道(賢者の通った道) 所持品:麺棒 行動方針:突っ伏したまま 願い:?】





074<惹かれ合うロトの祖先>

「ん…ふあ…ああ」
「…目が覚めた?」
突然眠るといい、30分。実際に眠るといった時間よりも10倍長く睡眠を取ってすけさんは目覚めた。
「ん…?ああ、こんにちは。不機嫌そうですね」
「当っ…たり前だ!何でいきなり寝る!?しかも外で!君はいったいどういう人なんだ!?」
息を荒げて怒鳴るアレフ。すけさんはそれには構わず辺りを見まわした。
「…宿屋?」
どうやらここは宿屋で、自分はベットに寝かされていたらしい。
お城でぬくぬく暮らしてきた王子様から見れば、お世辞にも綺麗とは言い難い部屋だったが、とにかく。
「アリアハンの宿屋だよ。あんなところで眠りこけていたら狙われても文句は言えないからね」
アレフが溜息混じりに言う。その言葉にすけさんは眉根を寄せた。
「…狙われるって?これはレースでしょ?何で」
「このレースは妨害アリのルールだろう。実際、君は誰かと戦ったのだろう?」
「え?違うよ、僕は…」
ただ歩いていたら、爆発の衝撃に吹っ飛ばされたのであった。
「争いに巻き込まれたんだと、思う」
「そうか。それでも、争いが起こっていることは間違いない。図書館は破壊されていたしなぁ…」
「…。」
すけさんはその事実を知って、何よりもまずかつての仲間――もょもととアイリンのことが心配になった。
2人とも、僕よりもしっかりしてるし平気だと思うけど…でも…。
「?どうしたのだ?」
底抜けにのんきなすけさんが表情を曇らせたので疑問に思ったのだろう。
「うん…僕の仲間、大丈夫かなって」
「仲間?」
「えっと、もょもととアイリンっていうんだけど」
(…? 何だ?)
アレフはその名前が異常に気になった。なんだか、とても他人とは思えないような。そしてふと気がつく。
(…似てる、ローラ姫に)


目の前の少年は、どこか自分の愛する姫に似ていた。それは外見だけではなく、具体的なものではない何かが。
「…君の名前は?」
「僕?僕はすけさん。」
またしても同じ、他人とは思えない感覚。
(ただの変な名前なのに…何でだ?)
「僕は勇者アレフ。1位になって世界平和を願おうと思ってる。ラブアンドピースだ」
「世界平和?面白いね。…僕は、願いないんだよね。レースに参加したくないし」
「そうなのか?これからどうするつもりだ?」
「うん…育てようと思ってた<あるくんです>は壊れかけちゃったし…もょもと達を探すよ。
…といいたいところだけど」
そこまで言うとすけさんは顔を上げた。
「アレフについていくよ」
「…は、はぁぁぁ!?僕に?」
「うん、アレフには助けてもらったし、お礼がしたいし、僕1人じゃ危ないかもしれないし」
「…。」
とてつもなく一方的な発言だ。だが、アレフはこの少年と、仲間――もょもととアイリンが気になった。溜息をつく。
「…わかった!君の仲間とキーアイテムを探そう」


アレフとすけさんは、先祖・祖先として互いに惹かれ合ってしまった様だ。

【アレフ 現在位置:アリアハン城下町 所持品:?
 行動方針:もょもと、アイリンの捜索、キーアイテム探し 願い:ラブアンドピース!皆が幸せに】
【すけさん 現在位置:同上 所持品:あるくんです 行動方針:もょもと、アイリンの捜索、アレフの手伝い 願い:なし】






075<マイナスイオンドライヤー>

クラウドはアリアハン城下町にいた。
このレースが始まり真っ先に(正確にはカメハとわるぼうの後だが)旅の扉に飛び込んだセフィロス。
そのセフィロスを見ていてもたってもいられなくなり、隣にいたティファにも構わずに自分も飛び込んでしまった。
…正直、後悔している。
自分がここに来たとき既にセフィロスの姿はどこにもなかったし、捜索しようにも支給されたアイテムが

マイナスイオンドライヤー

だったからである。…武器ですらない。
これで俺の自慢のヘアースタイルを整えられ…ゴホッゴホッ…ではなく。
いくら殺人禁止といっても、セフィロスを初めとして破る気のあるやつは間違いなく居るだろうし。
最低自衛はできたほうがいい。普段剣を使っているので素手では不安だ。
クラウドはまず武器屋へ向かうことした。他のことは二の次だ。

【クラウド(FF7) 現在位置:アリアハン城下町 所持品:マイナスイオンドライヤー
 行動方針:武器入手、ティファと合流、セフィロスを追う 願い:?】
※クラウドはウエッジとジェシーの参加には気がつかなかったようです。






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